中絶との関係
中絶は、子宮外妊娠の原因にも関係しているため、出来るだけ避けるとともに、炎症を起こさないようにその後のケアをしっかり行うことが大切です。
ここでは、子宮外妊娠と中絶についてご説明します。
中絶が女性の体に及ぼす影響
何度も中絶を繰り返すと子供が産めなくなると言われることがありますが、その理由のひとつが子宮外妊娠のリスクが高くなるということです。
中絶は、受精卵が子宮に着床し、成長をしている段階で掻把するのですから、どうしても子宮内に傷をつけてしまうことがあります。
もちろんその場合は炎症を起こしたりしないよう、その後一定期間服薬などを行うのですが、こうした処置が適切に行われなかった場合に、卵管に炎症が起こり、そのまま妊娠すると子宮外妊娠になることがあるのです。
つまり、中絶による子宮外妊娠は、何度も中絶したことと言うよりは、中絶そのものがスムーズに行われなかったり、中絶後の炎症を抑える処置が不十分であったことが原因。
もちろんどんなにしっかり処置を行っても炎症を起こすことはありますので、何度も中絶を行うとその分リスクは高まるということになります。
さまざまな理由で中絶を行うのは仕方のないことですが、その場合には信頼できる医師の処置を受けることと、処方された薬はしっかり飲みきることが大切。
卵管の炎症は自覚症状がない場合が多いので、子宮外妊娠をして初めて発覚するということも多いのです。
中絶経験がある場合は素直に申告することが大切
とはいえ、中絶経験があっても、普通に妊娠、出産を行っている人がほとんどですので、中絶したことがあるからといってむやみに心配する必要はありません。
逆に考えれば、中絶したということは妊娠しやすい体であるとも言えますから、卵管異常さえなければ再び妊娠できる可能性は高いです。
ただし、子宮外妊娠のリスクがあることを考慮に入れるためにも、産婦人科にかかるときは中絶したことがあるということは正直に医師に伝えるようにしましょう。
婦人科や産婦人科の問診票には、中絶経験の有無を記入する欄があるのが一般的なので、そこに丸を付けるだけですし、体にトラブルがない限り、医師からそのことについて問いただされることはまずありません。
いざという時にスムーズに処置を受けるためにも、正しく情報を提供することが大切です。
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